油彩技法に使用するサンシックンドオイルの手作り方法。
乾性油を長期間太陽光に晒すと、サラサラだった油が増粘し、粘りが出てくる。
独自の処方で、生のポピーオイルからサンシックンドオイルへ加工。市販品のような褐色ではなく、淡色に仕上がっている。
サンシックンドオイル(sun thickened oil)とは、乾性油を、空気、日光、水に長期間晒すことで作られる油である。
酸化重合が進んでいるために高い粘度があり、また油と水の分子が結合しているため水との親和性がよく、テンペラグラッサや半吸収性下地の油性分として、エマルジョンを作る際の材料にも適している。
油彩技法では、油絵具に伸びのよさ、光沢、速乾性を与えるほか、オイリングアウト用の乾性油としても使用できる。
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2~3ヶ月ほど直射日光の下に晒し、油に粘りが出て糸を引くようになったら、水と油を分離させるため、背の高い容器に移し替える。今回は、底を抜いた空容器を使用した。
容器の上にフタを被せ、油の表面が乾燥(酸化)して皮が張るまで直射日光の当たる場所に置く。
※この処方では油を加熱します。また、油を日光に晒す際に周囲に可燃物があると危険です。実際に行う際は火災や怪我のないよう、十分注意して下さい。
※この処方で生じた如何なる損害に関しても、責任を負いかねます。全て自己責任にて実行して下さい。