精製ラピスラズリ(A〜C)、未精製ラピスラズリ(D)の顕微鏡写真
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サンプル名 | 粒度 | 色 | カルサイト | 雲母状 | 灰色状 | 分散特性 |
(相対値) | 1細〜4粗 | 1薄〜4濃 | 1少〜4多 | 1少〜4多 | 1少〜4多 | |
A | 4 | 4 | 1 | 3 | 1 | 疎水性 |
B | 1 | 3 | 2 | 2 | 1 | 親水性 |
C | 3 | 2 | 3 | 1 | 1-2 | 疎水性 |
D | 2 | 1 | 4 | 4 | 4 | 疎水性 |
それぞれのサンプルについての
精製方法の違いや特徴など
A、B
鳥越一穂氏がチェンニーニの処方をベースに抽出精製されたラピスラズリ。
粒子の粗い(A)は色が最も濃い。粒子の細かい(B)は唯一、水によく馴染んだ。
ラズライトとカルサイト(方解石)以外の物質がほとんど見当たらないが、(A)は雲母状物質を含む。
C
(D)の状態から高森幸雄が溶剤の反発作用を利用し、くず石から抽出精製したラピスラズリ。雲母状物質のほとんどが除去されているが、カルサイトが多く含まれ、色がやや淡い。 粗めの粒子と共に、ナノレベルで非常に細かい粒子も含まれており、粒度分布が広い。
D
ラピスラズリのくず石を粉砕しただけの未精製ラピスラズリ。灰色に近く、青く見えない。
A〜Cにはほとんど見られなかった、灰色状の物質が多数見られる。
カルサイト、雲母状物質を最も多く含み、光が当たるとキラキラ光る。
備考
※水で分散しなかった疎水性の顔料は、プレパラート作成の際に無水エタノールを少量加えて均一に分散させた。
※灰色状物質、雲母状物質の正確な鉱物は、今回の調査で特定していない。
灰色状物質…鈍い灰色をした鉱物。泥岩または砂岩の一種と思われる。
雲母状物質…雲母のように薄片状でキラキラ光る鉱物。パイライトもしくはマイカと思われる。
※A〜Dの顕微鏡画像は、標本上で最も平均的と思われる領域を撮影した。
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